カードローンを申し込む際に頭を悩ませるのが「審査を通過できるのか」という問題です。
とくにこれからはじめて申し込む方は「何を審査されるのか」「どうすれば審査を通過できるのか」が気になると思います。
実際にお金を借りるまでの流れから、審査でチェックされる内容までを詳しくまとめました。
審査の通過率をUPさせる方法についても解説しているので、申し込みを行う前にチェックしましょう。
目次
カードローンの申し込みから借り入れまでの流れ
まず審査に入る前に、カードローンの申し込みを行ってから借り入れが実行されるまでの手続きを確認しましょう。
具体的には次の3ステップで進んでいきます。
必要書類の準備〜申し込み
カードローンの申し込みをする際、どの会社でも「本人確認書類」と「収入証明書」の2つが必要です。
まずはこの2点を事前に用意した上で申し込みましょう。
(必要書類についてはのちほど詳しく解説します。)
申し込み方法はネット・電話・店頭・自動契約機の4つがあり、現在はネットと自動契約機による申し込みが主流です。
審査の実施
カードローンの申し込みを行うと、カードローンの提供会社が申請内容を精査して審査を実施します。
ここで見られているのは「申込者に返済能力があるのか」という点です。
とくにみなさんの収入や職業は大きな判断材料となるので、ほとんどの場合このタイミングで勤務先に在籍確認の電話が入ります。
審査というと時間がかかるイメージもありますが、申請内容や提出書類に不備がなければ最短即日で審査結果が出ます。
カードの発行〜借り入れ
無事に審査を通過すると多くの場合は借り入れ用のカードが発行され、セブン銀行ATMなど対応するATMからお金を引き出せます。
銀行口座への振り込みという形で融資を受けることも可能です。
カードローンではなぜ審査が行われるのか?
以下ではなぜカードローンの契約前には審査が行われるのかを解説します。
返済能力があるかを確認するため
1つ目の理由は「みなさんに返済能力があるのか確認するため」です。
ローンを提供する会社は貸したお金を確実に回収できるかを見ています。
たとえばカードローンよりも身近なクレジットカードでも審査は行われています。
「クレジットカードを利用すること=借金をすること」ではありませんが、引落日まではカード会社が利用料金を立て替えています。
カード会社は「立て替えたお金がしっかりと期日に回収できるのか」を確認するため、事前にみなさんの職業や年収・過去の履歴などを調べているのです。
カードローンの審査でも同じ理由で、返済能力の有無をチェックされます。
本人確認のため
もう1つの理由が「利用者の本人確認をするため」です。
本人確認が行われないと、名前や住所などの個人情報を偽って申請されてしまう可能性があります。
この場合、過去に延滞したことがある人に融資してしまったり、最悪の場合返済されずに逃げられたりしてしまうので、しっかりと本人確認を行う必要があるのです。
またすべての金融機関は反社会的勢力との金融取引が禁止されています。
契約者が反社会的勢力との繋がりがないかを確認するためにも重要なステップになっています。
カードローンの審査でチェックされる内容
以下では「審査では何がチェックされるのか」を紹介します。
大きくは「本人の属性」「信用情報」「他社借り入れの状況」の3つです。
本人の属性
まずはみなさんの名前や生年月日、職業や年齢といった基本的な個人情報がチェックされます。
具体的な入力項目は以下の通りです。
- 氏名
- 生年月日
- 性別
- 住所
- 職業
- 収入
- 連絡先
- 今回希望する借入限度額
これらのほとんどは申し込みに際して申請フォームに自分で入力します。
必ず正確な情報を入力しましょう。
信用情報
これまで利用したクレジットカードやローンに関する履歴である「信用情報」をチェックします。
過去にクレジットカードの返済や携帯電話料金の支払いを延滞していると、信用情報に傷がついているので審査に通らない可能性があります。
他社借り入れ
現在の他社借り入れの状況がチェックされます。
貸金業法において「借り入れができるのは年収の3分の1まで」という総量規制が定められているため、融資によって規制を超えないかを確認されます。
他社カードローンの借り入れ・返済状況や住宅ローンの有無は信用情報の照会で確認可能です。
借り入れ状況を尋ねられた場合は嘘をつかずに答えましょう。
審査に必要な2種類の書類
次に審査で必要な書類について説明します。
本人確認書類
まず本人確認書類に関しては次の中からいずれか1点、もしくは2点のコピーが必要です。
- 運転免許証
- パスポート
- マイナンバーカード
- 在留カード/特別永住者証明書等
- 健康保険証
加えて、場合によっては「住民票の写し」や「公共料金の領収書」の提出を求められることもあります。
カードローン会社によって条件が異なるので、申し込む前によく確認しましょう。
収入証明書類
収入証明書類とはその名の通り「収入を証明する書類」のことで、具体的には以下のうちいずれか1点が必要です。
- 源泉徴収票
- 支払調書
- 確定申告書
- 青色申告決算書
- 収支内訳書
- 納税証明書/納税通知書
- 課税証明書/課税通知書
- 所得証明書
- 年金証書/年金通知書
基本的にはいずれの書類も直近年度のものを用意しておく必要があります。
多くの方は源泉徴収票で対応できるかと思いますが、仮に紛失していた場合には再発行が必要になるので余裕を持って準備しておきましょう。
カードローン審査の申し込み条件
多くのカードローン会社は、ローンの申し込みに対して条件を設定しています。
条件を満たしていないと、申し込んでも審査前に落とされてしまうので注意が必要です。
年齢
貸金業法において年齢の制限は設けられていませんが、国内のほぼすべてのカードローンは20歳以上でないと申し込みできません。
上限の年齢はカードローン会社によって異なりますが、65歳~70歳で上限を設けているところが多いです。
安定収入の有無
年齢の制限とともに必ずといっていいほど書かれているのが「原則安定した収入がある」という文言です。
とはいえ毎月給与が振り込まれていれば大きな問題はないので、正社員だけでなくアルバイトやパートで生計を立てている方でも申し込みできます。
また安定収入がない専業主婦の場合、総量規制の対象外である銀行系のカードローンであれば申込可能です。
配偶者貸付を行っている消費者金融でも、融資を受けられる可能性があります。
借入限度額
借入限度額も提供会社によって差はありますが、おおむね500万円~800万円が上限とされています。
また意外と知らない方も多いですが、借り入れの最低額も設定されていることがほとんどです。
こちらもカードローン会社によって差がありますが、10万円からとなっているところが多くなっています。
【カードローン審査の通過率UP】申し込みの前に確認すべきポイント
以下ではカードローンの審査通過率を上げる2つのポイントを紹介します。
複数のカードローンに申し込まない
1つ目のポイントは「一度に複数のカードローンに申し込まない」ということ。
複数のカードローンに申し込んだほうが通過する確率が上がると思われがちですが、実は逆効果です。
カードローンに申し込むと、信用情報機関にデータが記録されます。
短期間に複数の申し込み履歴が残っていると「家計が苦しくて返済能力がない」という印象を持たれてしまう恐れがあり、審査担当者の心象が悪くなります。
希望する借入限度額に注意
年収の3分の1を超える借り入れを行うことはできません。
つまり申し込みの段階で年収の3分の1を超える利用限度額を希望してしまうと、審査落ちしてしまいます。
カードローン会社によっては年収の3分の1以下に利用枠を修正して再審査してくれる可能性がありますが、審査に落ちてしまうと時間の無駄になってしまいます。
利用限度額が年収の3分の1以下になっているか、申し込みの時にしっかり確認しておいたほうが無難です。
【要チェック】カードローンを利用する際の注意点
虚偽の申告をしない
当たり前のことですが、申込時には虚偽の申請をしてはいけません。
切羽詰まった状況で収入をかさ増ししたり、他社借り入れや勤務先情報を偽ったりする人は多くいます。
しかし多くの場合は収入証明書の確認や信用情報機関への情報照会の過程で、嘘だとバレてしまいます。
審査に落ちるのはもちろん、虚偽申告の事実は信用情報に登録されるので今後のローン審査にも影響してしまう可能性が高いです。
延滞しない
ローン会社が重視するのは「貸したお金が返ってくるかどうか」なので、返済が遅れてしまうとカードローン会社の信用を失ってしまいます。
とくに2~3カ月以上の延滞は長期延滞となり、ブラックリストに登録されてしまうので要注意です。
一度ブラックリストに入ってしまうと、延滞が解消されてから5年間はクレジットカードの作成や新規の借り入れができなくなるので注意しましょう。
事業資金には使えない
保証人や担保不要で自由に使えるカードローンですが、個人向けのローンの場合は事業資金として使えません。
その場合には別途「個人事業主向けカードローン」や「ビジネス向けカードローン」を利用してください。
ただし事業性資金として使うのであれば、やはり銀行や専門機関から直接融資を受けたほうが金利は低いです。
とくに日本政策金融公庫は創業間もない企業への融資を積極的に行っているので、検討してください。
カードローンの審査に通りやすい人・落ちやすい人
カードローンの審査に申し込む前に、どのような人が審査に通りやすいのか、どのような人が審査に落ちる可能性が高いのか確認しておきましょう。
ここでも「返済能力が高いかどうか」が重要なポイントです。
審査に通りやすい人
- 公務員や大企業勤務など長期で安定した収入が見込める
- 独身
- 年収400万円以上
- 他社借り入れがない
公務員や大企業勤務の方は失業する可能性が低く、収入も安定しているため返済能力が高いと判断されやすいです。
独身の方は既婚者に比べて自由に使えるお金が多いというのが高評価の材料となります。
審査に落ちやすい人
- 勤続年数が短い
- 過去に延滞している
- 他社借り入れが多い
- 総量規制に近い
勤続年数が短いことは必ずしも悪い印象となるわけではありません。しかし勤務先での収入が本当に安定しているのかを判断するのは難しくなります。
過去の延滞に関しては、長期延滞だと延滞解消から5年が経過するまではほぼ確実に審査落ちとなるので注意が必要です。
また、3社4社と複数から借り入れを行っていると、審査ではマイナスの評価となります。
カードローンの審査で収入証明書類の提出・在籍確認は必須?
カードローンの審査を受ける上で、収入証明書類の提出と在籍確認を避けたいと思う方は多いのではないでしょうか?
以下ではこの2つが不要になるケースについて解説します。
借入限度額によっては収入証明不要
収入証明書類の提出は日本貸金業協会の規則によって定められていますが、提出が義務付けられているのは次の2つの場合です。
②複数の貸金業者から合計100万円を超えて借り入れする場合
この2つに当てはまらない場合は原則不要ですが、カードローン会社によっては提出を求められる場合もあるので事前に確認しておきましょう。
在籍確認は基本的に必須
在籍確認に関しては、金額に関わらずにほぼ確実に行われます。
勤務先に関して虚偽の情報があると、審査ポイントでもある「安定した収入」が見込めず貸し倒れのリスクが発生するからです。
しかし、カードローン会社によっては勤務先への電話ではなく書類で在籍確認してくれるところもあります。
勤務先への電話を避けたい人は、申し込みの際にカードローン会社に相談しましょう。
審査が甘いカードローンはある?
結論から申しますと、極端に審査が甘いカードローンは存在しません。
消費者金融系カードローンと銀行系カードローンはそれぞれ貸金業法・銀行法という法律に従っています。
そのため、貸付条件や 審査すべき内容はある程度制限されているのです。
また金融庁によるチェックも入るため、近年はどのカードローン提供会社もある程度足並みをそろえた審査を行っています。
審査基準はカードローン会社によって変わる
しかし審査通過となる基準はローン提供会社によって若干異なります。
同じ内容で申し込んだ場合でも、通るケースがあれば落ちるケースもあります。
もし審査に落ちてしまった場合は、別のカードローン会社の審査に申し込んでみるのも1つの手です。
スムーズにカードローンの審査を受けるための3つのポイント
以下ではカードローンを利用するにあたり、少しでも早くスムーズに審査を受けるためのポイントを3つ紹介します。
Web完結型で申し込む
申し込みから契約までのすべてをインターネット上で完結できる「Web完結型」を利用するとスムーズです。
代表的なところでは消費者金融のSMBCモビットがWeb完結型のサービスを提供しています。
Web完結型はローンカードが発行されないことがほとんどですが、振り込みで即時入金してもらえるので急にお金が必要になっても安心です。
入力項目は正確に記入する
申し込みの内容に不備があるとカードローン会社からの確認が入ってしまうので、入力項目は漏れなく正確に記入しましょう。
とくに勤務先の情報は日常生活であまり記入する機会がないので、住所や電話番号を誤って記載しないよう注意が必要です。
また、申し込みの内容に関して確認の連絡が入った際にはすぐに対応しましょう。
連絡が取れるまで審査が進まないので、その分だけ時間がかかってしまいます。
消費者金融カードローンは審査が速い
銀行系のカードローンは最短翌営業日に審査結果が出るのに対して、消費者金融カードローンは即日で融資を受けられます。
とくに大手消費者金融の審査時間は最短30分です。
スピードを重視される方は消費者金融カードローンに申し込むといいでしょう。
カードローンは安全なのか?
カードローンを利用すると執拗な取り立てが来たり、職場に電話がかかってきたりしないかと不安になる方もいるのではないでしょうか。
以下ではカードローンは気軽に利用しても問題ないか解説します。
法律によって制限されている
10年以上前には暴力的な取り立てや、強引な営業活動を行う消費者金融が存在し、社会問題にもなりました。
グレーゾーン金利と呼ばれる違法な金利設定をしていた業者もあり、カードローンに対してネガティブな印象を持っている方も多いと思います。
それでは現在も悪質な行為が行われているかというと、そうではありません。
貸金業法の改正によって強引な取立行為は禁止され、金利に関しても15~20%を上限金利とすることが定められています。
借りすぎには要注意
カードローンは環境が改善され以前よりも気軽に利用できるようになりました。
だからといって不必要なお金を借りるのはNGです。
カードローンは資金使途が自由な反面、通常の銀行融資よりも金利が高いので利息の支払いが重くなります。
そして長期間にわたって借りるほど利息の負担は大きくなるので、カードローンを利用する際には返済までのプランを事前に考えておくことが重要です。
また、手元の資金に余裕ができた時には一括返済することも検討しましょう。
銀行系カードローンと消費者金融カードローンはどちらを使えばいい?
カードローンを提供しているのは主に銀行と消費者金融会社の2つですが、どのような違いがあってどちらを選べばいいのか迷うと思います。
結論をいうと、どちらにもメリットとデメリットがあるので、あなたの状況によっておすすめの申込先は異なります。
それぞれの特徴を理解して自分に合ったカードローンを選びましょう。
銀行系カードローン
銀行系のカードローンは消費者金融に比べて金利が低いことが特徴です。
そのため長い間お金を借りる予定がある方は、銀行系カードローンへの申し込みを検討しましょう。
またメインバンクとして普段利用している銀行のカードローンを利用すると返済もスムーズです。
何よりなじみのある銀行であれば、はじめてのローンでも安心です。
ただ消費者金融カードローンと比べて審査スピードが遅いのがマイナスポイントといえます。
早いところでも審査に1営業日以上かかってしまいます。
消費者金融カードローン
消費者金融カードローンの特徴は審査のスピードが速いことです。
とくに大手の消費者金融では30分で審査が終了し、即日で融資を受けられます。
銀行系は最短翌営業日となっているので、いち早く手元に現金が必要な方は消費者金融カードローンを利用するのがおすすめです。
一方で金利は銀行系カードローンよりも高い設定となっているので、長い間お金を借りる予定がある方には不向きです。
まとめ
以上がカードローン審査の全貌です。
審査はカードローンを利用する上で、最初で最大の難所となります。
不必要な審査落ちを繰り返さないために、しっかり復習して審査に臨んでください。